旅の始まり --- 期待,不安,そして感動の離陸.

Jan. 26 1998


5:00 起床.

最近夜更かしをして朝寝坊することが多いので, こんな時間帯に起きるのは非常に辛い. もしかしたら寝過ごすのではないかとも思っていたが, 無事に起きることができた.

7:00 すぎ 名古屋空港着.

7:30 搭乗手続.

HISのカウンターに行った後,KOREAN AIR のカウンターで手続き. 注意にあったように荷物の受け取り場所を確認し, 荷物はロスで受け取るようにお願いした. しかし,早速バゲッジクレームを受け取ったかどうかの確認をし忘れ, ちょっと焦る. あとでわかったのだが, 荷物はこの時点でサンフランシスコまで持って行ってもらうようにしなければならなかったらしい. まだ時間があると思い,愛機モバでメールを書くことに. しかし ECHO のログイン設定が古いままだったためこの場では送れなかった. とりあえず手荷物審査の列に並び,審査を受けることにする. 僕は携帯,財布,鍵束等ポケットにいろいろなものが入っていたので結構手間 取ってしまった.

出国審査.

出発までロビーで待つ. 今度は 9:00 までかなりの余裕があったのでメールの設定を直し,メールを送る. 何もすることがないし,落ち着かないので免税店を覗いてみる. 酒,たばこ,化粧品等いろいろなものが安い値段で売られていた. せっかくなのでたばこを購入. なぜかマイルドセブンスーパーライトを1カートン買ってしまった. 本当はキャスター ONE が欲しかったのに…

9:00 搭乗開始.

搭乗券を見せ,飛行機に乗り込む.幸いエアバスではなく, ボーイング747-400(いわゆるジャンボ)であったのでちょっとほっとした. 飛行機の中は想像していたよりもかなり質素な造りだった. 新幹線でも最近はかなりモダンな感じなのだが, これはなるべく無駄を排除しようとしたからなのか, それともエコノミークラスだからか?
自分の席は40J.横一列が10席あったのでてっきり窓際の席だと思っていたが, その場所には既に女性が一人座っていた. 自分の席の場所まで行って座席番号を確認してみると, 通路側から HJK となっており,I が抜かれたために一つずれていることがわかった. まあ,若い女性の隣だし,それでもいいかな. ところで,この 40 という場所はちょうど非常口の後ろで,自分の前には席がない. だから, 座席の横幅はめちゃくちゃ狭かったけれど, 足は思いっきり伸ばすことができるのでなかなかいい場所である. できればロスに行く便に乗るときにこの場所だったらよかったのに…
手荷物を頭上の棚にしまい,座席に着く. はじめての飛行機なのでもう緊張で手には汗がにじんでいた.
しばらくして左隣の席に女性がやってきて座った. 彼女は僕と右隣の女性がカップルだと思ったのか, あるいは隣がみすぼらしい男性だったからか,一瞬嫌な顔をした. どちらの女性もほぼ同じ年代の女性だったが, 両側に女性が座ってしまうとどちらに話していいのか困ってしまう. 片方にしか話しかけないともう片方の女性に失礼だし, かといって両方交互にとかいう状況になると, この人はプレイボーイだと思われてしまうし… 結局,黙って座っていることにした.
またしばらくしてスチュワーデスさんが来て韓国への入国証と税関の書類が必要かと尋ねてきた. 韓国国内へ入る予定はなかったので必要ないと思ったが念のためアメリカに行く場合には必要ないのかと聞いてみた. そうしたら,"Transite?" と尋ねられた. 乗り継ぎのことなのだが,突然だったのであっけにとられてしまい, ぽかんとしてしまった. そうしたら,右隣の女性が「乗り継ぎですよ」と教えてくれ, 僕の場合はいらないことを教えてくれた.感謝感謝. あとで話でもしてみようかなあ.
しかし,早速トラブルか?
この先本当に大丈夫なんだろうか?
心配だ…

9:52 とうとう出発.

さすがに初めての飛行機だけあって,めちゃくちゃ緊張してきた.
いったいどんな風に離陸するんだろう?
ちゃんと離陸できるのかなあ?
などといろいろ考えているうちにゆっくりと飛行機が動き出す. とりあえず滑走路の端まで行く(最初はよくわからなくて,後でわかったのだが)のだが, 動き出したら何故だか良くわからないけどものすごく感情が高ぶってきた.
なんだろう?
大学に進学するとき, 下宿を始めるために名古屋へ行く新幹線のホームで感じたものに近い.
でも,どうして?
あの時は親と離れて一人暮らしを始める決定的瞬間で, 一人になりたくない,親と一緒にいたいという感情から別れがつらかったはずである. 今は別にそんなものはない.発表するのが恐いのか, それとも飛行機に乗ったらもう戻ってこれないという訳のわからない感情でもあったのか. いずれにせよ, 胸はいっぱいで見知らぬ女性が両側で座っているその間であふれ出そうになる涙を必死にこらえていた.

離陸.

その瞬間は結構あっけなかった. 滑走路の端でうじうじしていたら突然エンジンが唸りだし, 猛スピードで飛行機が走り出す. ジェットコースターの比ではない. なんだこのスピードはとびっくりする自分を嘲笑うかのようにどんどん加速していく. 自分の席はちょうとタイヤの上らしく,滑走路の凸凹がごつごつと感じられる. あまりに突然で,しかも想像以上に速い滑り出しだったので, 暗い気分は一掃され,好奇心の方が強くなった.
離陸の瞬間,機体前部が持ち上がり, 今まで力強く地面を蹴っていたタイヤの振動がすうっと消えていく. 浮いた!! ちょっとふらつきながらどんどん上昇していく. しかし,振動がなくなるとちょっと不安を覚える. うーん,がまんできるかなあ…

10:00 安定飛行に移る.

早速食事が運ばれてきた. 朝からコーヒーしか飲んでいなかったのでお腹が空いており, 非常にうれしかった. 出てきたのは巻き鮨,ハム等の練り製品, 細かくちぎったフライドポテトみたいなもの,フルーツ,ミネラルウォーター. 可もなく不可もなくという感じか. 座席の横幅がかなり狭かったので食べにくかったがとりあえず空腹は癒えたので満足. さらに,食後にコーヒーをもらう.あとはタバコが吸えれば完璧なんだけどなあ…
ちなみに,この飛行機 B747-400 であるが飛行高度 11900m, 気温 摂氏-49度というところを時速 700km の猛スピードで飛んでいた. まわりにスピードを感じさせるものがまったくないので数字をきいても全然ぴんとこないが, 普段高速道路を走るときにはせいぜい時速 150km が限界であることを考えるとものすごいスピードである.

11:30 着陸.

着陸体勢にはいるかなり前から徐々に高度,スピードを落としているのがわかった. 耳(鼓膜)が圧迫されるのである. 本格的な着陸体勢にはいると, ジェットコースターのように下ったり上ったりというのを繰り返した. 上昇するときはスムーズだったので延々と繰り返す上下動はかなり不快に感じた. さあ,滑走路が見えてきた. こんなスピードで進入して衝撃はないのだろうか?ちゃんと止まれるのだろうか? そんな不安をよそにタイヤが地面を蹴る. ガリガリという振動がなぜか懐かしく感じられ,同時に安堵感が漂った. タイヤが接触してからはものすごい加速度で減速した. ちょうど出発の時と逆である. 結局両側いいた女性とはまったくしゃべらずじまいだった.残念.

14:30 ロスへ行く飛行機に搭乗.

今度も B747-400. ジェット気流のおかげで,時速は最大で 1313km. 高度 10700m, 気温摂氏 -53度.
別に誰かを恨むつもりもないけれど,始めての海外で,しかも一人. 不安でいっぱいなのに,どうして名古屋 - ソウル - ロス - サンフランシスコ と飛行機を乗り継がなきゃいけないんだろう? 関空か,成田から乗れば直接サンフランシスコまで行けるのに…
まわりに乗っているのはほとんどが韓国人. 次に多いのは中国人か. みんな英語を喋っているんだったらまだいいんだけど, 聞こえてくるのはほとんどが韓国語. 知らない言葉が溢れていて,寂しかった. もちろんスチュワーデスは日本語では話してくれず, すべて英語でやりとりをしていた.

16:40 富士山上空通過.

ということは,もしや名古屋上空も通過したんだろうか? いずれにせよ,無駄な遠回りをしているらしい.

17:30 夕食

``PIBIMPA'' と書いてあったので最初は良くわからなかったけど, なんのことはない,ただの「ビビンバ」であった. この他にわかめスープ,大福,漬物といういたって質素な食事. ちなみに,大福は一応デザートらしく,メニューには ``Korean rice cake'' と書いてあった. 今ごろはみんな研究しているのかなあと思いつつ, 白ワインを飲んでいた.こんなことしていていいんだろうか… 食後はコーヒー.紅茶みたいに薄い色のコーヒーで, めちゃくちゃまずかった. 緑茶もあったようなので,そちらにすれば良かった.

23:30 (現地時間 6:30) 朝食

オムレツ,クロワッサン,ヨーグルト,フルーツ.

23:54 時計を現地時間に合わせる.

一気に朝の 6:54 まで逆戻り.

8:15 ロスアンジェルス空港着陸.晴れ.

9:00 入国審査,税関.

入国審査ではちょっとだけ質問を受けて終わった. その後,バゲッジクレームで自分の荷物が出てくるのを待つ. しかしなかなか出てこなくて,もしやどっかへんな所に行ってしまったのだろうか? と思ったが,最後の方でちゃんと出てきた. 税関では,本当は食べ物を持っていたので申告しなければいけなかったのだが, 特に申告なしのグリーンのコーナーへ行き, 無事通過.
荷物は国際線ターミナルの出口で再び KOREAN AIR のカウンターに預ける. ここへ来てわかったのだが, どうも名古屋で荷物を預ける時にサンフランシスコまで荷物を持って行ってもらうようにお願いしなければならなかったらしい. 幸い,ここで手続きをしてくれたのでよかったが, なんか失敗したみたい.
今度は国内線でサンフランシスコに行くので,国内線のターミナルに移動する. ロスは空港が非常に広くて,国際線のターミナルの他に, 7つの国内線ターミナルがある. 僕が乗る U.A. の飛行機はターミナル7から出る. 国際線のターミナルを出て,シャトルバスに乗る. うーん.本を読んでいてわかってはいたが,ロスの空港は本当に広い.

9:30 U.A. チェックイン.

搭乗待ちの間に STARBUCKS の Coffee ($1.40) を買って飲む. ケースがおもしろい. 小さい方を買ったのだが,それでも量が多い. さすがアメリカという感じ. 味はまさにアメリカン.薄い. しかし,熱いからまあ許そう.

12:10 搭乗開始.

大幅に遅れて搭乗開始. 本当は 11:20 出発で, 搭乗開始は 10:50 のはずだったので 1 時間 20 分も待たされたことになる. 待っている間何がどうなっているのかわからずただボーッと待っていたので, 昼食を食べ損ねてしまった. こんなんだったら Coffee を買う時にいっしょに何か買って食べれば良かった.

13:10 離陸.

飛行機の座席についたら急に睡魔に襲われ, サンフランシスコにつくまでほとんど眠っていた.

14:30 サンフランシスコ空港着.雨

一番心配していた荷物はちゃんと届いており, これを受け取ってからまずは帰りの飛行機のリコンファームをするために国際線のターミナルへ行く. しかし,KOREAN AIR のカウンターは閉じておりできなかった.
あきらめてシャトルバス乗り場を探そう. あらかじめ調べておいたシャトルバスの乗り場を探すが, なかなか見つからない. どうやら今自分がいる 2F ではなく,1F に乗り場があるらしい. 1F へ行ってみたら,目的のバス乗り場を発見した.

15:50 シャトルバスに乗る.

運転手さんに聞いてみたら,直接ホテルまでは行ってくれないらしく, SAN JOSE 空港までなら行くと言われた. 僕が泊まる予定の Best Western - San Jose Lodge はメジャーじゃ ないらしい. SAN JOSE 空港に行けばホテルまで行ってくれるシャトルバスがあるかも知れないという期待を抱いてバスに乗車. $17 支払う.

16:40 SAN NOSE 空港着.くもり.

シャトルバスを探したが,San Jose Lodge へ行ってくれるものは見つからない. Taxi を使うことも考えたが,法外な料金を請求されても困るし, どっかへ連れて行かれたら困るからなかなか思いきりがつかない. 困ったなあ…
一応,地図で大体の場所は調べてあるので, バスで Light Rail の駅まで行って Light Rail に乗ってみようかな?
いろいろ考えているうちに時間が過ぎてしまい, Light Rail の駅へ行くバスも発車してしまった. 結局,あきらめて Taxi に乗ることにした.

17:30 ホテル到着.

Taxi に乗る前に行き先を伝え, いくらくらいかかるのかと尋ねた. しかし,大丈夫だから心配するなと言われ,教えてくれない. 自分も空港からホテルまでの距離があまりないことは知っているし, 地図で大体の経路はつかんでいたので変な道を通らないかどうかチェックしながら乗っていた.
無事,ホテルに到着し,運転手には $10 (チップ込) 支払う. 早速チェックインをしようと思い,フロントへ向かう. 予約していた HARADA だと言ったら, あらかじめ伝えておいたカードナンバーでは支払いはできないので, カードで払うか現金で払うか決めろと言われた. しかし,現金はそんなにたくさん持って来ていないのでダメだし, 教授のカードを僕が持ってるはずがない. 自分のカードナンバーを教えてしまってそこから引き落とされてしまうと, 自分の負担になってしまうのではないかという不安があって判断がつかなかった. そこで,一緒に泊まる藤井さんが来るのを待つことにした.
しかし,なかなか藤井さんが現れない. 研究室で話をしていた時に藤井さんが他のホテルに逃げてしまおうかと言っていたのを思いだし, だんだん不安になる. 1時間半くらい待っても来なかったので, フロントの人に昨日藤井さんが泊まったかどうか尋ねた. すると,そんな人は泊まっていないと言われ,びっくりした. まさか本当に他のホテルに逃げてしまったのか? さらに,もしここに泊まる場合には, 今日は荷物をホテルのフロントに預けて行くということを言っていたのを思いだし, 尋ねてみる. しかし,そんな人の荷物は預っていないと言われる.
何????

19:30 チェックイン.

結局,あきらめて自分のカードを使ってチェックインすることに. 藤井さんは来ないし,支払いは自分になるみたいだし, San Jose に来て早々トラブルが多いなあ…
昼から何にも食べていなかったけど, もう身も心も疲れてしまったのでテレビをつけてベッドに横になる.

20:00 藤井さん到着.

もう来ないかと思っていたら藤井さんが来た. 既に藤井さんは食事を済ませて来ていたが, 一緒に近くのデニーズへ. 僕は,サーロインステーキとコーヒーを注文.

まずい.

見るからにまずそうな肉.でかいだけのじゃがいも(ふかしてある). フニャフニャのさやえんどう. なんかいかにもアメリカらしいというか…

2:00 消灯.

食事後,ちょっと藤井さんとお話をし, その後は荷物の整理等をしていた. いつの間にか寝てしまったらしく, 気がついたら夜中の 2:00. 電気を消して布団に入った.

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